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例 言

 掲載した指定文化財は、平成19年3月31日発行のパンフレット「八千代町の文化財」(八千代町教育委員会編集)を原本としています。
  指定にあたっては、茨城県及び八千代町の文化保護条例に基づき所有者・管理者の方々をはじめ、八千代町の教育委員会文化財保護審議会、専門の先生方からご指導、ご協力いただきました。
 構成は、県指定文化財以下、文化財を種類毎にまとめ、最後に一覧表を掲載いたしました。
 各文化財の解説は、指定当時の調査書を基に八千代町史や広報等に掲載されたものを参考にしています。
 八千代町には、指定文化財以外にもまだ多くの文化財が残されています。先人たちが残してくれた、これらの貴重な文化遺産を、末永く保存・活用していきたいと思います。



   もくしんかんしつにょらいぎょうざぞう           く
1 木心乾漆如来形坐像    1躯
つけたりかんしつだんぺん     へん
 附、乾漆断片 64片

・県指定第124号 彫刻
・所在地:八千代町栗山
・管理者:佛性寺
・年代等:平安時代初期
・昭和57年3月4日指定

 本像は、佛性寺境内にある栗山観音堂に安置されている。木心乾漆造りで、像高59.4cmの如来形坐像である。
 欅材を用い、頭・躰幹部・両肩・両足部を含めて竪一材から彫成し、背面に長方形の内刳りを施し、蓋板を当てている。頭部・両足部は木心のままで、乾漆部が剥落しているが、両足部分の乾漆断片64片が実在する。このような木心乾漆造りは、奈良時代後期に官営造仏所で成立し、平安時代初期9世紀末には消滅する造像技法の一つである。遺品は近畿地方に集中し、地方にはほとんどなく、本例は東日本における唯一の作例である。

木心乾漆如来形坐像
 制作年代は、技法からも知られるとともに、その作風から9世紀前半ごろの様式に即応し、関東・東北で最も古い木彫像の一つである。
(「茨城の文化財」第21集 昭和58年 茨城県教育委員会より)
乾漆断片
乾漆断面

※復元修理
 本像は、平成11年度から平成12年度にかけて、失われていた頭部、両手、両足部の復元修理が行われた。
 修理方法は、本像を現状のまま保存するために、欠損部分を木造や漆で復元し、本像に着脱できる方法が取られた。
 像は、残された体部の造作等から薬師如来と推定された。顔の復元は、同時代の薬師如来像や同じ技法で造られた仏像とも比較され、コンピューターグラフィックスにより様々な復元図が検討された。
 こうして、頭の形や目、口、耳、手足等平安時代初期の特徴を表現し、現状の体にあった薬師如来坐像として復元された。

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